ここ数ヶ月の「AIの進化」はすざましいものですね。
つい、1年前までは「おっ?実在しない人物を写真みたく・・・」とかのレベルだったのですが、
今や、SNSをはじめとする宣伝広告で見ない日はないです。
もちろん、Youtubeでも増えていますし、一般的なWebコンテンツでも増えています。
商用利用については、グレーな規約などもあるのですが・・・
このWebサイトでも、生成AIを使っています。
<(_ _)>
筆者は、一時期よりSNSを見る気がかなり無くなってしまいました。
それは、明らかな作り物が氾濫しているからです。
これから先、どうなって行くのかな・・・という気がします。
ビジュアルをビジネスに活かす視点からみる生成AIの問題点
もちろん、業務の効率化や調査、レポートなどにAIを使うのは効率化につながる可能性が高いと考えています。筆者も一人会議や一人シュミレーション、国内外の動向確認でよく使っています。
ただ、ビジュアルでは問題が大きくなってくるのではないかな?と思われる部分があります。
お気づきの方が多いと思うのですが、ネットで騒がれた「美容院のカットモデルを生成AIで作ってしまう問題」です。
セットした髪型の顔部分だけをボカしたり、顔だけを生成AIで賄うことなら、筆者も想像していたのですが・・・
カットもしていない想像上(出力上)の写真を載せて「こんな感じ!!!」っとできてしまうわけですね。
哀しいかな、日本では、今、スマートフォンでWebを見る人が多数でしょう。
となると、小さな画面で確認をすることが多く、生成AIのクレジットがあったとしても確認をすることは稀でしょう。
つまり、悪意があれば、まんまと引っかかってしまうということもあるわけです。
ちょっと思いつくだけで・・・
- 飲食店の雰囲気
生成AIで、ありえないレベルで綺麗にして掲載➔全然、ちゃう!と言われた時には、写真を掲載したのは、ずいぶん前と言い切れてしまうw - 美容院などのカット
生成AIで・・・➔思ってたのとちゃう!と言われても、それは、対応した人が別とか言えるw
もちろん、店内もボロボロでもピカピカに生成できてしまうw - ホテルや旅館
同様。常連と言ってもビジネスホテルでない限り、月1とか年1なので、悪い方に考えると、いいようにだけ見せて逃げ切ったら勝ちw - 仕事の現場
オフィスや工場。上記と同じ。求職者向けや、販促資料にいかようにもできる。
さらに付け加えると、現場視察の対応は機密事項に触れるのでできないとか言えるので、やりたい放題w
(食品加工工場とか化粧品生産工場とかで悪用されたら、一般人からすると恐怖でしかない) - 住宅関係
古臭い賃貸住宅もあっという間にピカピカのリニューアルイメージにw
やばいw
入居してから、太陽の入り方とか全然、イメージと異なるとか?
ピカピカの建売住宅なら・・・そういうのはありなのかな?というか、無いと困ると思うのですが、
建てたこともない、あくまでデザイン重視・理想形のお家を、あたかも実績のように掲載されると・・・w
注文してから、実は、設計上、無理があるのでできない仕様になったとかw
もちろん、写真も動画もリアルなものがAIでサクッと仕上がる。
今までなら、ちゃんとしたビジネスをされている会社や店舗なら、カメラマンや編集者、Web制作会社や広告宣伝会社などに、きちんとしたコストを支払って作って頂いていた、きちっとしたビジュアルでさえ、AIと混同されてしまう・・・
筆者的には、怖い×最悪な世の中に向かうのは避けたいところです・・・
360度も生成AI使えるんじゃ・・・?
360度映像の基本(形)のところ
もちろん、近いか・遠いか分かりませんが、できる時代が来るかもしれません。
ただし、今、2025年10月ですが、仕事で使える!と思った生成ができたものはありません。
水平方向であれば、何とか右端と左端が綺麗にくっついた映像ができると「おー!😊」という状態なのですが、そうなると、今度は、真上と真下が・・・変に湾曲してしまう💧
これは、ちょっと縦横比を変えていますが、こういう横2×縦1の映像(静止画も動画も)が、360度バーチャルツアーや360VRツアーに必要な一般的なカタチなのです・・・

生成AIが現状、得意なのは・・・
写真風に出力するなら、こういう感じの普通のスナップのものですね。

上の項目と重なりますが、生成AIで制作されていることを表す右下のダイヤのマーク。
普通のお店や会社の写真で、こんなところを確認する人は、ほぼいないでしょう・・・
(こういうのを職場の雰囲気はこんなのです!とかでPRされると、求職者や発注元には問題になりますよね)
360度映像の解像度のところ
これは、360度バーチャルツアーとしてパソコンやスマートフォンで使われるなら概ね5000x2500PIX以上は必須に近いかなと思います。できるなら、8000×4000以上は欲しいです。
これを超えると、ズームでいかに細かく見る人がいるのか?という部分になると思います。
例えば、今時ならワンショットのカメラでもこれくらいの解像度は普通にあります。
この解像度をギザギザ無しで出力できる生成AIは、まだ先になるのかな?と思っています。
注意点が一つあるのですが-
きっと、このブログでも以前の記事で口酸っぱく書かせていると思うのですが、実写の360度パノラマ写真なら、実利用においてなら、解像度云々より全体の色調・発色やノイズの低減が大切な要素です。
綺麗な状態で解像度がある(解像感ある)のが一番だと思うのですが、2億とか3億超えとかになって来ますと、ズームをするのも面倒なレベルなので”自己満足”で作ることが多いです。
ちなみに、解像度を高めると、撮影データから360度編集後のデータまで含めると1枚(1定点)でGB超えになることが普通です💧
360度映像のファイルサイズのところ
少しだけ上にも触れましたが、筆者が扱うデーターでさえ1枚(1定点)で数百MBが当たり前です。
ある程度、解像度が高く、映像情報を削らないデーターであれば、そうなると思います。
もちろん、撮影や編集にこだわっていないなら、数十~数百MBで収まると思うのですが・・・
ちゃんとした360度バーチャルツアーや360VRツアーを作る仕事をしている業者なら、おそらくお同じ状態だと思います!
生成AIで、このサイズ感で生成できて、さらに、ネットから生成された何百MBというデーターをダウンロードすることは・・・
この先、数年~数十年はありえないと思うのです。
できたとしても、十数MBや数MBの”軽い”データーになるかなと。。。
解像度を下げるか?色の情報を抜くか?です。
ただ、色の情報を抜く(ファイルの軽量化)は進化していますので、それなりの感じにはできてしまうのかもしれません。
*色の情報を抜く:カラー➔モノだとファイルが小さくなるのと同じようなイメージです
結論:
これらの状況・状態、当社の仕事の仕様から見ても、筆者が確認した限りの生成AIの状態から考えても、現状の一般的なインターネット回線の利用から想定しても、「当面は、生成AIによる実写風360度写真で施設紹介やビジネス紹介はできない」と考えることができると思います。
今の生成AIは、写真も動画もリアルな実写風に簡単に作ってしまいます。
そこで、実写版の360度写真のきちんとしたものであれば、施設(店舗など)や会社(工場やオフィス)の真実・真価を伝えられる唯一の素材と言い切れるようなものです。
ある意味、嘘をつくことができないメディアという意味でなら、生成AIのお陰で「格が上がった」気さえします😊
あなたのビジネス場所、AI疑惑を拒否するために!
新しく建てた工場やオフィス、ビル。そして、お店やお宿などー
【本物】であることを、証明するため・分かって頂くための用途にも、360度バーチャルツアーや360VRは活用できる範囲が広がったと思います。
残念なことに、SNSは、各サービスの囲いもあるのでツアーそのものを掲載することはできません。
SNSの外部リンクとして設定頂いたり、スクリーンショットを使うことしかできません。
Webサイトであれば、基本的には、インラインフレーム(iframe)に対応していますので埋め込んで見ていただくこともできます。
写真や動画と違った【AIで容易に生成できないコンテンツとしての弱み】が、本物を証明するための強みになります。
“これは、本物なのだろうか!?”という視点は、これからの時代、新たに生じる当然の思考になるでしょう。
(期待もありますが、)ぜひ、この本物疑惑に対抗する本物である証明に、当社の360度バーチャルツアーや360VRを活かして頂けたら、きっと、いい未来が開けてくると思います。
今日もありがとうございます!
追伸:
もちろん、360度写真でも基本的な色調補正、写り込ませたくない部分の消込などをすることは可能ですし、制作の際、「できちゃうの!?」的な感じでご依頼を頂くことも多いです。
360度写真を利用したホームステージングもできてしまう世の中ですので・・・
ただし、(例えば、カメラや編集ソフトを持っていなくても)生成AIのように何の知識もないままに、サクッと呪文(プロンプト)を入力してホイホイと簡単にリアルな出力ができない部分が重要な部分かと思います。
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